日本財団 図書館


 

自船はVLCCであり、VLCCの在来船と本研究の自動連航システムを使用した実験での結果を比較評価を行った。操船者はVLCCに経験ある船長、航海士、操舵手の3名から成る5グループで、上記条件の組み合わせの航海、計40回を実施した。
b. 評価
シミュレーション実験の結果は、他船の再接近距離と避航開始距離よりみた安全性、平均横偏位距離と平均船速でみた効率性、変針回数および主機操作回数でみた操船負担、操船者にアンケートした結果より得た主観的評価で本自動運航システムの評価が行なわれた。
この結果、安全性と効率性に関してはIBS船はベテラン船長が操船する在来船とほぼ同様な評価を得た。また操船負担に対してはIBS船は在来船より良いという結果となった。主観的評価では自動運航システムの評価の支援は有効であり操船負担を軽減すると評価が高かった。
今回のシミュレーションでは、今国際的にも注目されているトランスポンダの有効性も実験されたが、操船データとして顕著な優劣は現れなかったものの、操船者からは評価が高かった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION